コミュニケーションを生む大きなテーブル
大阪難波から電車で南に20分、住宅街が並ぶ場所に知る人ぞ知る名店がありました。
それが今回の主役、”酒楽 掬正”という酒販店です。関西には数店舗しか置いていない希少な日本酒が多数あり繁盛している酒販店で、神戸や京都、和歌山など車で足を運んでくるお客様であふれていましたが、改装前は酒も溢れていて身動きができない時もあるほど。
改装にあたりオーナーからの要望はオペレーションの改善もありましたが、何より酒販店としてのブランドを確立させたいということ。
ブランディングが大切だということはクリエイティブ関係者なら周知の事実ですが、オーナーがそれを一番実感しており、先見の明に頭が下がります。
何度かヒアリングと実測で足を運ぶ中で気づいたことは、オーナーや店長がお客様とコミュニケーションをしながら酒を提案していること。折り畳みテーブルに何本も酒を置きながら説明し、それをお客様が全て購入していくスタイルがあまりにも新鮮で、このスタイルを新たな店舗にも取り込みたいと考えました。
提案したのは店舗の中に設けた大きなテーブルを2つ。テーブルを設けることで棚の量は減ってしまいますが、このコミュニケーションが最大の特徴だと提案したところ、オーナーにも納得いただけました。
完成した後オーナーに話を聞くと、酒の本数は7割程度まで減らしましたが、それが日本酒をメインで推していくという戦略にもなり、売り上げは改装前より増加したとのこと。店に来ていただくお客様も喜んでいただいているようで、今後は試飲会なども企画していきたいとそう。様々な方に愛される店に育ってもらえればと思っています。
#酒楽 掬正(@sakekikusei)
#大阪狭山市 掬正(きくせい) (kikusei-jizake.com)
#No.6
#無垢テーブル